LINEヤフー川邊会長インタビュー「なり方分からなかった漁師」

2024年7月4日

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自前の発信でなく「お膳立て」がSNSのカギと語る川邊会長

 2兆円近い売上高があり、連結ベースで約2万8000人の従業員を抱える大企業・LINEヤフー(株)の川邊健太郎会長(49)は、平日は激動のIT業界で経営者として忙しく立ち回りながら、休日は2013年に移住した千葉・館山で猟師や漁師をする〝三足のわらじ〟で毎日を過ごしている。子供の頃から無類の釣り好きで、猟師に遅れること6年後の21年に晴れて漁師となった。川邊会長が館山で営む暮らしについて、主に海業の観点から話を聞いた。

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 --〝三足のわらじ〟の生活が想像つきません。

 川邊会長 平日は朝に少し漁に出ることはあるが、基本的に館山からリモートワークで、必要な時は東京へ通勤して仕事をし、週末に館山で猟や漁をしている。

 猟では安房猟友会第二支部に所属し組織として動く一方で、漁ではJF西岬(にしざき)漁協の準組合員の素潜り漁師として、主にアワビやサザエなど貝類を獲って暮らしている。漁の方は基本的に自家消費用がほとんど。普段は禁漁区としている海域に立ち入れる、1年のわずかな期間の時期に皆で獲った海産物については漁協へと卸している。[....]