神奈県・黒岩知事自らカジメ移植、藻場再生を県民に周知

2024年5月16日

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早熟カジメを海底に設置する黒岩知事

 神奈川県の黒岩祐治知事は10日、三浦市城ヶ島沖に潜り、自らカジメの移植を行った。海水温の上昇などの影響で同県沿岸の藻場が消失していることから、藻場再生の取り組みを県民に広く周知し、活動をさらに加速させる狙いだ。

 黒岩知事自ら海に潜り、藻場移植をしたのは今回が初めて。「沿岸域の様子をこの目で確認したい」という強い思いから実施した。さらにアワビやサザエをはじめ、海洋生物の生育の場として重要な藻場が減少している状況や、再生に向けた同県の取り組みを伝えた。二酸化炭素(CO2)を吸収するブルーカーボンとしても注目を集めていることから、同県のカーボンニュートラルにつながることも期待する。

 同日は「早熟カジメ」を移植した長さ約10メートルのロープ1本を海底に設置した。黒岩知事は潜水終了後、胞子が着床して生育するカジメの様子を見て、「地道な取り組みのおかげで藻場再生が着実に進んでいる」と成果を実感。「県だけでなく、地元の漁業者やダイバーらと一体となり取り組むことが今後も重要」と話した[....]