松山市漁、協製鋼スラグ効果を確認 不毛の場にヒジキ繁茂

2024年6月21日

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大量に採藻されたヒジキの乾燥風景

 愛媛・JF松山市漁協(大木等組合長)でヒジキ(ホンダワラ属)の採藻が進んでいる。2020年9月と22年10月の2回にわたり、興居島に近い由良町鷲ケ巣地先に各回とも製鋼スラグ約500立方メートルを沈設。これにより、周辺の海洋環境は大幅に改善し、従来は生育が悪かったり品質が劣るヒジキしか育たなかった場所で、ヒジキが大量に繁茂しているという。

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 同漁協は興居島の周辺で採藻に従事しているが、これまで良質のヒジキが生育してこなかった製鋼スラグ周辺でも一日数時間で、生ヒジキ合計1トン程度を採れるようになっている。

 これまで干しヒジキで約10トン、生ヒジキに換算すると70トンほどを採藻した。

 ヒジキは大きくなると1メートルを超えるほどに生育する。このため多数の魚介類稚仔の生息・隠れ場や索餌場としても活用されている。[....]