完全養殖ブリ「JAPAN鰤」作出へ、長崎大高島水産研

2024年5月15日

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元気に泳ぎ回るブリの稚魚

 長崎大学水産学部は、安全・安心で環境にやさしいブリの完全養殖で海外展開を目指す「JAPAN鰤」の養殖試験を開始した。国の産学官連携プロジェクト「ながさきBLUEエコノミー」に基づく取り組みで、3年後の初出荷を計画している。

 水生生物と環境を守りながら水産資源を持続的に利用する科学技術振興機構(JST)の事業採択(2021年、10年間)を受け、長崎県、長崎市や、県内外の試験研究機関、民間企業など19団体が参画。長崎市水産センター高島事業所の旧施設を改修した、航路30分の長崎大学高島水産研究所で10日、現地見学会が開かれた。

 同研究所は3月、水産研究・教育機構水産技術研究所五島庁舎で今年1月に生まれ、26年の初出荷を目指すブリの人工種苗約2000尾を導入。水温調整や日照時間の調整(長日化)で成長、早期採卵を促すとともに、成長段階に応じた低コストかつ成長効率の高い配合飼料の開発を目指す。[....]